考古学

考古学担当:萩野はな

研究内容

 三浦半島では、約3万年前から人々が暮らしています。縄文時代早期には、豊かな海の幸に恵まれ日本を代表する貝塚群が形成されるとともに、中期には南東北から畿内に至る広範な地域からの搬入品も出土しています。弥生時代末期から古墳時代初頭にかけては東海地方を中心とした西域の土器群が多量に出土しており、さらに古代初期には古東海道が半島を横断するとともに、神奈川県内最古級の寺院が建立されています。

博物館の考古学分野では、これらの遺跡や出土した遺物を詳細に検討することで、自然環境や社会の変化に適応してきた人々の暮らしについて研究しています。

研究の成果は展示や講座、遺跡見学などの行事をとおして市民の方々に伝えていきたいと思っています。また、「古代ネックレスをつくろう」など小中学生を対象とした体験学習をとおして、考古学に興味をもつきっかけ作りにも取り組んでいきます。

 

吉井貝塚出土骨角器
(縄文時代早期)

高原遺跡出土土器

(弥生時代後期)

宗元寺址出土軒丸瓦

(奈良時代)

文献一覧

担当学芸員(萩野はな)に関わる文献

【研究論文等】

萩野はな

「稚内市豊岩地区における縄文遺跡群について」『東京大学考古学研究室研究紀要 第37号』東京大学大学院人文社会系研究科・文学部考古学研究室、91-102頁、2024

萩野はな

「北筒系土器の変遷と展開」『東京大学考古学研究室研究紀要 第35号』東京大学大学院人文社会系研究科・文学部考古学研究室、73-100頁、2022

萩野はな・福田正宏・國木田大・斉藤譲一・夏木大吾・熊木俊朗

「北筒系土器の変遷と展開」『東京大学考古学研究室研究紀要 第35号』東京大学大学院人文社会系研究科・文学部考古学研究室、73-100頁、2022

【執筆等】

福田正宏・萩野はな編

『東北アジアにおける温帯性新石器文化の北方拡大と適応の限界(Ⅰ)』東京大学大学院人文社会系研究科考古学研究室・附属北海文化研究常呂実習施設、東京大学常呂実習施設研究報告 第17集、2020

【学会発表等(筆頭発表者としての発表のみ)】

萩野はな・福田正宏・夏木大吾・出穂雅実・國木田 大・斉藤譲一・太田 圭・張 恩惠・西村広経・崔 桐赫・熊木俊朗

「北海道稚内における新石器/縄文時代遺跡の実態調査(2021-2022年度)」第22回北アジア調査研究報告会、北海道大学、02.2023

萩野はな・福田正宏・熊木俊朗・斉藤譲一・夏木大吾・張 恩恵・西村広経・太田 圭・國木田 大・佐藤宏之

「北海道宗谷地方における縄文遺跡群の実態調査(2019年度)」第21回北アジア調査研究報告会、九州大学、02.2020