建築史学 − 研究内容
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横須賀・三浦半島には、近代化と都市化の過程を物語る歴史的建造物が数多く現存します。これらは、日本の近代化を考える上で重要なものが多いにも関わらず、これまであまり調査されてきませんでした。
横須賀市内では、横須賀製鉄所・造船所と後身の旧海軍の施設群や砲台などの旧陸軍施設に加えて、戦前の都市化の様子を物語るモダンな住宅や商店建築、都市化を支えた道路や鉄道、港湾、水道などの都市基盤施設が総合的に残されています。
また、日本の近代化の過程については世界的に関心が広まっており、日本の近代史上で極めて重要な役割を果し続けた横須賀にも関心が集まっています。その横須賀の近代史上の重要性を実物によって証拠付ける歴史的建造物は、後世に伝えるべき宝物といえます。
博物館では、江戸時代にフランス人の指導で建設された横須賀製鉄所の建造物から順を追って調査研究を進めるとともに、歴史的建造物の全体像を把握する総合的な調査を併せて行っています。
また、歴史的建造物の多くは都市の中に存在するものであり、都市の移り変わりを記す写真資料などの収集も継続的に行っています。(建築史学担当:菊地勝広)